クリスチャンであるとは
N・T・ライトによるキリスト教入門
N・T・ライト著
上 沼 昌 雄 訳
N.T.ライト(Nicholas Thomas Wright)
セント・アンドリュース大学神学部教授。前ダラム主教。専門は新約学、初期キリスト教学、史的イエス研究、パウロ神学の研究。ケンブリッジ大学、オックスフォード大学等で教鞭をとる。80冊以上の著作、多数の論文、世界各地での講義、各種メディアでの盛んな発信により、現代で最も影響力のある神学者の一人。邦訳『コロサイ人へ手紙、ピレモンへの手紙』(ティンデル聖書注解)
私たちは、なぜ世界が正されることを願うのか?
なぜ霊的なものに渇望するのか?
なぜ人間関係で傷つくことが多いのか?
なぜ美に魅了されるのか?
これらの問いはN.T.ライトによると、あらゆる世代を通じて人類が追求してきた難問であると同時に、私たちの心から憧れる存在から届く、かすかな声の響きであるという。これらの問いは、二千年を通して伝えられてきた聖書のメッセージ、キリスト教の中心に私たちを導く。
これらの問題提起を第一部とし、第二部で、世界の創造主(神)との関係、混乱した世界の解決への道を聖書から解説し、世界を刷新する神の計画、イエスの中心的役割を明らかにする。
第三部では、イエスに従う信仰生活の意味と実践について述べ、神の壮大な計画の実現という、驚くべき希望を示す。 本書は、宗教に関心のない人、キリスト教をまったく知らない人、複雑さ、難解さに戸惑う人に、分かりやすく新鮮な切り口で聖書のメッセージのダイナミックな全体像を浮き彫りにしてくれる。
◎極めて強い印象を受けた。じつに新鮮に書かれている。まったく新しいものかのようにキリスト教を紹介している。文句なく素晴らしい。極めて先鋭的。圧倒される。(アントニー・フルー、大学教授、著作家)
◎本書はC.S.ルイスとジョン・ストットのように、キリスト教の本質とその基本を要約して見せる。若いクリスチャンにもキリスト教になじみのない人にも素晴らしい贈り物だ。クリスチャンの信仰と実践について探究し、深め、納得させる点で傑出している。(『クリスチャニティ・トゥディ』)
◎難解なキリスト教の真理を、新鮮で、活き活きとしたイメージを用いて明らかにし、あらゆる角度から検討し、決して飽きさせない。著者はその才能で抜きん出ている。(『ナショナル・カソリック・レポーター』)
◎現代のキリスト教信仰の意味を説明するのにN.T.ライト以上の人はいない。本書は、キリスト教の真理と活力、そして著者の力量を示した驚くべき証しである。(ウィル・ウィリモン、合同メゾジスト教会主教)
目次
はじめに
第一部 ある声の響き
第1章 この世界を正しいものに
第2章 隠れた泉を慕って
第3章 互いのために造られて
第4章 この地の美しさのために
第二部 太陽を見つめる
第5章 神
第6章 イスラエル
第7章 イエス──神の王国の到来
第8章 イエス──救出と刷新
第9章 神のいのちの息
第10章 御霊によって生きる
第三部 イメージを反映させる
第11章 礼拝
第12章 祈り
第13章 神の霊感による書
第14章 物語と務め
第15章 信じることと属すること
第16章 新しい創造、新しい出発
結び──さらなる展開のために